CSRは人によってさまざまに語られ、捉えどころがないように見えます。世界にはCSRの基準が数百あるとも言われます。
基準にふりまわされる必要はありません。わが社の考えるCSRはこれで行くんだ、いうことで十分です。ただ、これからはじめて取り組もうとするときに、捉えどころがないと困ります。またすでに取り組んでいる場合にも、CSRをわかりやすく捉えておくことは、けっして無駄ではありません。
そこで協議会では、取り組みの基本となる理念や考え方を示す「社会の信頼を築く基本指針」を策定しました。
「社会の信頼を築く基本指針」 は、前文と5つの指針からなっています。
クリックすると、具体的な取り組み例まで示した「社会の信頼を築く基本指針」の「考え方」を見ることができます。たくさんいろいろなことが書かれていますが、すべてを実施しなければならない、という意味ではありません。できるところから、一歩一歩進めていきましょう。
社会・環境との共生をめざす五つの理念のもと、
社会と地球の持続可能性に寄与します。
電話口やメールの書き出しでよく使う「お世話になっております」。私たちは、日々さまざまな人々にお世話になりながら仕事をしています。これは企業としても同じで、事業活動を行う際には、日々まわりのさまざまな関係先とやりとりをしています。その「関係先」を広く考えれば、お客様や取引先はもちろん、社員も含めて考えることができます。こうした人々なしでは、そもそも事業活動は成り立ちません。 また、「まわりの」ということから考えれば、地域社会や地球環境も含めて考えることができます。 こうした「関係先」を「利害関係者(ステークホルダー)」と言う場合もありますが、よくわからない翻訳語はここでは使わないことにしましょう。
この関係先を図にしてみると次のようなイメージでしょう。中心に自分の会社があり、近いところから円を描いて徐々に広がっていくようなイメージです。
「社会の信頼を築く基本指針」は、このイメージと重ねてみるとよく理解できます。企業はそれぞれの関係先と、さまざまな関係をむすびながら、事業活動(本業)を展開しています。その関係を大切にし、まわりの人々から信頼を得ることこそがCSR活動の目的であり、得られる結果であると協議会は考えています。
では、信頼を得るために関係先をどのように大切にするか、…その指針が書かれているのが「社会の信頼を築く基本指針」です。
「社会の信頼を築く基本指針」は、CSRの取り組みの基本的な姿勢や考え方を示すものです。メンバー会員として協議会に参加する際には、この「基本指針」の趣旨に賛同していただき、代表者の方に署名をしていただきます。ただ、ここに書かれている内容のすべてを、ただちに具体的な取り組みとして実施しなければならない、というわけではありません。まずは趣旨と理念に賛同していただき、具体的な取り組み内容についてはさまざまなかたちがあってよい、というのが協議会の基本的な考え方です。