端材が宝に!!~段ボールで未来を包む~②
産学連携から新たな活路を発見する
そこで、今までとは全く違う観点から新しい製品を生み出すために、「産学連携」に注目したのだ。しかし、ここでも苦労は絶えなかったそうだ。関西中の名の知れた大学に足を運び、連携を呼びかけた。しかし反応は良くても、なかなか連携には至らなかった。
そんな折に、「デザイン」の観点から考えてみるアイデアを思いついた。というのも社長自身、包装資材の業界にいる中で、疑問を感じる事があったからだ。我々一般消費者は、段ボールに対して、モノを入れて持ち運べるだけで十分と考えるが、取引現場では、全く違う。細かい汚れや傷もチェックされ、厳しい品質基準が存在するそうだ。つまり、質の高い包装材も、消費者の目にはなかなか止まらないという現実がある。
営業時代に何度も悔しい思いをしてきたが故に、自社製品の段ボールは表舞台に持っていきたい、そのためにはデザインの観点が重要だと考えていた社長は、訪問する大学の方向性を変え、デザインを扱う大学に連携を呼び掛ける事に・・・その結果、京都造形大学との連携に成功し、「キュービックフロータ―」の開発に成功した!!
ただ話はここで終わらない。京都造形大学との連携で知り合った人たちとの繋がりで、NPO法人こどもアートから、こどものアートイベントへの協力依頼があった。「段ボールの製造過程で必然的に発生する端材を提供してもらえないか?」という話だった。
(→
3に続く)
(キュービックフロータ― )